朝の5分間ゲーム

朝のスタート。
ここに自分のクラスへの願いを凝縮したいと考えている。
1日を機械的に始めるのではなく、一人一人が「クラス」という形のないものを感じられる時間にしたい。
そのためにどうすればいいのだろうか?
そんな問いから、1年間いろいろなことを試してきた。


「クラス」という形のないものを感じる。
そのために必要なことは?
もちろん「全員」を仲間として認識できる空間をつくることだろう。
そんな考えから、今年度は朝の会をサークルで行ってきた。
読書が終わると、椅子をもって前の広場へ。 全員が丸くなって座る。

全員の顔を見て始める朝の時間。
しかし、これだけではまったくうまくいかなかった。
子どもたちには、全員が丸くなって過ごしたという経験がない。
そのため、おしゃべりが多発したのだ。
近くに座るのは仲良しの友達。
おしゃべりに花が咲くのは無理もない。


「静かにして!」
「うるさい!」
そんな言葉から始まる朝の会。
これって目指す姿とまったく逆の方向。
「クラス」としてのまとまりではなく、自分勝手なクラスメイトに様子が浮き彫りになってしまう。


もちろん何度も子どもたちに伝える。
「円になることの意味は何か?」
「このクラスをどんなクラスにしていきたいのか?」と。
しかし、それが浸透しない。
なぜか? それは子どもたち自身がこの「サークル」がクラスにとって大切だと心から思えていないから。

やらされる活動にはなんの意味もない。
それは価値の押し付けに他ならない。
「教師が語る」から「子どもたちが大切なものと認識する」のではない。
「大切なものと認識する」から「教師の語りが入っていく」のだから。


「このサークルがクラスが仲間になるために必要なものだ。」
子どもたちがそんな風に感じられるようにするためにどうすればいいのか?
悩んで出した答えは「楽しさ」。

「教師の手のひらに乗った楽しさ」ではなくて、 「子どもたち自身が作り出す楽しさ」が大切なんじゃないかな?

…ということで、実験として朝の会にちょっとしたゲームを入れてみることにした。
その流れは
①班ごとにおはようじゃんけん
②1〜4班代表がじゃんけん 5〜8班代表がじゃんけん
②勝ち抜いた代表者2名がみんなの前であっち向いてホイ対決
③勝ち抜いた子が真ん中に立ちフルーツ(なんでも)バスケット (5名で終了)
という感じ。

文章にすると長く感じるが、時間にして5分ほどで終わる。
「○班こっちでやろ〜」
①ではなんていう風に班ごとにまとまりも感じられる。

②では全員で代表者の勝負を見守るのがいい。
妙な一体感が生まれる。
「あっち向いてホイ」 一発で勝負が決まるとみんなで大笑い。

そして、面白いのは③のフルーツ(なんでも)バスケット。
なんとなくこのゲームをやってみたけど、このゲームの奥は深い。
やってみてこのゲームを行うメリットが2つ浮かび上がる。

1つ目は「席の固定化の解除」だ。
どうしても仲良しで固まりがちになる席が「なんでもバスケット!」の一言で解消される。
「男女交互に座りなさい」
なんて声をかけなくても、勝手にバラバラになる。

そして、2つ目。
それは子どもたちに状況が見えること。
「昨日◯時まで起きていた人?」
「ゲームを◯時間以上やった人?」
「◯◯のドラマを見ている人?」
「朝ごはんを食べてきた人?」
などというような質問の時、子どもたちの生活習慣が見える。


「◯◯の教科が好きな人?」
「宿題がつらい人?」
「フルTをイケメンだと思う人?(笑)」
などで、普段子どもたちが何を感じているかも見えてくる。

子どもたちの横のつながりが深まるうえに、子どもたちのことも見えてくる。
これは学級経営をする上でなかなか重要なことだ。
こんな取り組みをしていくうちに、子どもたちが「クラス」という形のないものを感じ始める。
サークルの価値というものを認識し始める。

「楽しさ」の中で価値に気づくことができると子ども達の理解は深まる。
話を聴く雰囲気ができていない時 このサークルのゴールは「絆を深める(仲良くなる)こと」だよね。
この雰囲気で本当にその方向に向かうの?
と語るだけでストンと落ちる。
だってサークルの価値を体感できているから。

「語って価値に気づかせる」
ということから
「気づきを得られるようにして語る」
というものに転換していきたい。
すべての場面において。
スタートラインを教師ではなく、子どもたちに。
来年度深めていきたいテーマの一つだなぁ。

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